皮膚・排泄ケアの専門性はストーマケアを基盤として始まり、次第に創傷ケアや失禁ケアへと拡大してきました。 ストーマや瘻孔周囲の皮膚に対して行われてきた皮膚の保護や皮膚障害への対処によって開発された知識や技術が、排泄物による皮膚障害だけにとどまらず、褥瘡や慢性潰瘍への対処や予防に活用できたことから発展してきました。スキンケアは、皮膚・排泄ケアの領域すべてに共通し基礎となる部分であり、健康を害した皮膚ならびに皮膚障害のリスクの高い脆弱な皮膚に対し、健康を取り戻すことを目的としています。 また、排泄は人間の基本的ニーズであり、身体の機能低下や社会生活を制限する排泄障害に対して苦痛を取り除き、尊厳を保ち、生きる意欲や人間らしさを取り戻すためのケアを専門的な知識・技術を用いて援助することを目的としています。(日本看護協会より)
皮膚排泄ケア認定看護師インタビュー
皮膚排泄ケア認定看護師
幸手総合病院
2階病棟 HCU
山中 容子さん
趣味:ショッピング
http://www.sattehp.jp/
皮膚排泄ケア認定看護師を目指したきっかけは?
看護師になった当初は外科病棟に所属していました。その当時、ストーマ造設後の患者さんが入院していて、先輩に教えてもらいながらセルフケア指導をすることで精一杯でした。しかし、患者さんが退院後に何らかのストーマトラブルに悩んでいる現状を知ってから、入院中だけでなく退院後も継続した看護を行いたい、ストーマ保有者が安心した生活を送れるように一緒に考えていきたいと思うようになりました。それが、認定看護師を目指すきっかけです。
日々の業務について
月曜日から木曜日は通常の看護業務を行っていますが、毎週金曜日はストーマ外来を行っています。ストーマを造設した患者さんは、自宅でのセルフケアがとても重要になってきます。しかし、現状では退院後の患者さんの状況が病院からは見えづらいのです。退院後もストーマ外来に来院して頂くことによって、入院前から退院後まで継続かつ一貫性のある看護を目指しています。 ストーマ周辺の皮膚かぶれの原因は、パウチ素材の適合、不適合、排便の状況、皮膚の状況など、いつくもの原因が考えられます。ストーマ外来では各人の症状、体質に合わせたケアのアドバイスが行えるようにしています。
仕事のポイントはありますか
他の看護業務でもそうですが、患者さんが今何を望んでいて、何を一番困っているのかというポイントを、先に気づいて提供することを心がけています。患者さんが今一番望んでいることを提供することがよい看護につながると思っています。
資格取得について
認定の学校は取得までに半年間かかるので、やはり休職は必要になってきます。復職後はストーマ外来を行うことを事前に相談していました。認定看護師の存在は、病院にとっても必要性が高かったです。資格取得のサポートは手厚く行って頂けました。 私は結婚して子供もいるのですが、家族の協力にも感謝しています。理解のある病院と、家族の協力のおかげで、勉強に集中することができ、無事に取得することができました。6ヵ月という長い時間をかけるので、周りの理解はとても重要ですね。 学校でできた友人とは、今でも連絡を取り合っています。病院は違うけれど、同じ目的を持った同業の方と知り合いになれたのは、大きな財産になっています。臨床や学術の情報交換をしています。
今後の展開をお聞かせ下さい
患者さんの退院後も継続して看護ができる状態を目指しています。地域に根差して、皆さんが安心して暮らせる体制を整えたいです。 皮膚・排泄ケアの看護師の認知を上げて、ストーマ外来によって患者さんの生活が楽になることを目指していきたいです。そして、今後は排泄ケア・失禁ケアに関するイメージを良くして、人間の基本的ニーズであるこの分野に力を入れていきたいです。
資格を目指す方へ
時間の使い方と計画がとても重要になってくると思います。学校での6ヵ月間、その後の院内での知識・経験の使い方をよく考えてください。また、患者さんと関われる臨床経験こそが看護のレベルにつながってきますので、学校に行く前から、積極的に実体験を増やして下さい。そして、「なんで?どうして?」の姿勢を持ち続けることがとても重要です。そうすることによって新しい情報や体験を積極的に取りに行くようになります。治療も変わり続けていきます。患者さんのためにも、現場は常に変わり続けないといけないと思っています。
気分変えたいな~とか、ストレスたまったな~と思うと買い物によく行きます。部屋に置く小物や、香りのよいハンドクリームを買ったり!リフレッシュできますよ。ハンドクリームなどは一緒に働くスタッフにおすすめしたりもできますね。
まとめ
今回の取材を通して、皮膚・排泄ケア認定看護師の仕事内容は伝わりましたか。山中さんは、皮膚・排泄ケア認定看護師の認知度を上げるためにさまざまな企画を考えているそうです。現状に満足することなく、疑問を持ち続ける姿勢が、向上心を育んでいるのかもしれません。




